去る6月7日(水曜日)、仙台国際センター「橘」を会場に東北大学白菊会第46回総会が開催されました。3年余りにわたり市民生活を委縮させてきた新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行してちょうど一か月。依然、マスク姿の方は多いものの、梅雨入り直前の晴天も相俟って、昨年を上回るたくさんの会員様にご来場いただきました。
当日は、東北大学・東北医科薬科大学の教職員、表彰学生、また医療関係機関などからもご臨席を賜り盛会となりました。
冒頭、参加者全員により、昨年度ご逝去されました107名の成願会員の皆様のご冥福を祈って黙祷が捧げられました。
続いて、安川一理事長から3月末、実に40年ぶりに東北大学を会場に開催された解剖学会や篤志解剖全国連合会総会などを振り返る内容の挨拶がありました。
引き続き、医学・歯学教育に携わるお立場を代表し、石井直人東北大学医学部長、小坂健東北大学歯学部長、小澤浩司東北医科薬科大学医学部長から、また、医療従事者を代表し、宮城県医師会会長佐藤和宏氏(メッセージ)、宮城県歯科医師会会長細谷仁憲様の各氏から篤志献体への謝意を込めたご挨拶をいただきました。
続いて、将来を嘱望される学生を表彰する当会の2つの奨学奨励賞の授与式が執り行われました。
解剖学実習に真摯に取り組み優秀な成績を収めた学生に贈られる《令和4年度鹿野記念奨学奨励賞》は、次の5名の学生に授与されました。
東北大学医学部医学科3年 小川 慎太朗 さん
東北大学医学部医学科3年 島田 莉名 さん
東北大学歯学部3年 大﨑 庸之 さん
東北医科薬科大学医学部3年 要 未果 さん
東北医科薬科大学医学部3年 佐々木 拓也 さん
また、臨床実習の現場で患者に寄り添う姿勢を高く評価された学生に贈られる《令和4年度笠原賞》は、次の3名の学生に授与されました。
東北大学医学部医学科6年 荒川 尚輝 さん
東北大学歯学部6年 齋藤 元 さん
東北医科薬科大学医学部6年 吉田 智哉 さん
授賞式に続く各学生のスピーチは、いずれも篤志献体に対する深い謝意と心ある医療人を目指す瑞々しい希望にあふれており、会場では大きく頷く方々の姿もみられ、8人の未来に期待する大きな拍手が送られました。
会務報告では、事務局よりコロナ禍前の形に戻りつつあった昨年度の事業・決算報告並びに昨今の物価高騰を反映した新年度の事業・予算報告がありました。
記念講演は、「百歳でも提供可能な驚異の臓器《角膜》」と題し、松木英敏副理事長の進行で(公財)東北大学アイバンク常任理事横倉俊二医師によるビデオ講演、事務局員古堅智子氏によるご説明をいただきました。
医療分野での社会貢献に関心の高い会員の皆様にとって、献体と献眼が併願できるようになったことは非常に好意的に受け止められ、総会終了後にさっそくアイバンク登録のお申し出が何件もあったとのことです。
なお、この講演の内容は、会報「しらぎく」63号に掲載予定です。
折しも仙台国際センターの向かいの追廻地区では全国都市緑化フェアが開催中ということで、総会終了後、多くの会員様が足を運ばれ、梅雨入り前の貴重な晴れ間を心ゆくまで満喫されたようです。
ご参加くださいました会員のみなさま、お疲れ様でございました。
また、前日からの会場設営や当日の運営について、東北大学医学部・歯学部、東北医科薬科大学医学部の職員はじめ東北大学病院看護部看護師の皆様には全面的にお世話になりました。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。