去る5月25日(水曜日)、仙台国際センター「橘」を会場に東北大学白菊会第45回総会が開催されました。新型コロナウイルス感染拡大のため2年続けて中止を余儀なくされていた総会ですが、感染状況の変化に鑑み座席の間隔を空けるなど感染対策に留意しての開催となりました。
当日は、新緑が美しく映える青天に恵まれ、会員の皆様はじめ東北大学・東北医科薬科大学、また医療関係機関など約270名のご臨席を賜り盛会となりました。
冒頭、昨年度ご逝去された99名の成願会員の皆様のご冥福を祈り、参加者全員による黙祷が捧げられました。
続いて、今年度就任した安川一理事長から総会の開催を寿ぐ挨拶がありました。
引き続き、医学・歯学教育に携わるお立場を代表し、八重樫伸生東北大学医学部長、髙橋信博東北大学歯学部長、今春、初の卒業生を輩出した東北医科薬科大学医学部の大野勲医学部長から、また、医療従事者を代表し、宮城県医師会会長佐藤和宏氏(メッセージ)、宮城県歯科医師会会長細谷仁憲様の各氏から篤志献体への謝意を込めたご挨拶をいただきました。
続いて、将来を嘱望される学生を表彰する当会の2つの奨学奨励賞の授与式が執り行われました。
解剖学実習に真摯に取り組み優秀な成績を収めた学生に贈られる《令和3年度鹿野記念奨学奨励賞》は、次の5名の学生に授与されました。
東北大学医学部医学科3年 大友 英二 さん
東北大学医学部医学科3年 笹川 聖 さん
東北大学歯学部3年 小林 菫 さん
東北医科薬科大学医学部3年 田中 寿英 さん
東北医科薬科大学医学部3年 上野 大 さん
また、臨床実習の現場で患者に寄り添う姿勢を高く評価された学生に贈られる《令和3年度笠原賞》は、次の3名の学生に授与されました。
東北大学医学部医学科6年 加藤 成顕 さん
東北大学歯学部6年 千葉 洵子 さん
東北医科薬科大学医学部6年 松川 洸子 さん
授賞式に続く各学生のスピーチは、いずれも篤志献体に対する深い謝意と心ある医療人を目指す瑞々しい希望にあふれており、会場では大きく頷く方々の姿もみられ、8人の未来に期待する大きな拍手が送られました。
会務報告では、安川理事長より活動自粛していたコロナ禍における決算報告と、従前どおりの活動を再開するための予算に関する説明、並びに今年度の篤志解剖全国連合会総会・研修が東北大学を会場に開催されることが紹介され、興味深い市民向け企画も準備されることから多くの参加を呼びかける案内がありました。
記念講演は、《健康と病気のはざまで…Frailty?虚弱?ヨボヨボ?フレイル?》と題し、コロナ禍でシニア世代の関心を集めるフレイルをテーマに東北大学病院加齢・老年病科医師冨田尚希氏よりご講話いただきました。
少々、専門的で難しかったとのご感想もありましたが、このような専門的講演こそが白菊会総会の醍醐味というお声もあり、より良く生き切ってこその篤志献体という大切なことを再確認していただく良い機会となりました。
なお、この講演の内容は、会報「しらぎく」62号に掲載予定です。
総会準備期間中も大型連休明けの感染者数のリバウンドなど不安要素は尽きませんでしたが、おかげさまで3年ぶりの総会は恙無く幕を下ろすことができました。
ご参加いただいた会員のみなさま、お疲れ様でございました
また、前日からの会場設営や当日の運営について、東北大学医学部・歯学部、東北医科薬科大学医学部の職員はじめ東北大学病院看護部看護師の皆様には全面的にお世話になりました。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。