今年度も新学期早々から東北大学医学部を皮切りに東北医科薬科大学医学部、東北大学歯学部と順次解剖学実習が始まり、2大学3学部の2年生269名は学びの多い実習を無事終えることができました。これら学生たちが主体となり、直接ご遺族と向き合い感謝の気持ちを伝える機会として今年度も遺骨返還式を無事執り行うことができました。
令和5年12月8日(金)午後2時。
仙台国際センター《大ホール》にて、令和5年度東北大学・東北医科薬科大学合同遺骨返還式が始まりました。

今年度ご返還の対象となりましたご遺骨は109柱でしたが、当日は87組のご遺族が参列されました。
式典の冒頭、ゆっくりと緞帳が上がったステージには、大きなご貢献を果たされご親族との再会を待ちかねていたご遺骨87柱が整然と並び、それは参列者の胸を熱くする圧巻の光景でした。
石井直人東北大学医学部長の挨拶の後、今年解剖学実習に取り組んだ学生を代表し、東北大学医学部医学科2年王谷真比呂さん、東北大学歯学部2年小野真之介さん、東北医科薬科大学医学部2年玉垣美織さんから謝辞が述べられました。
その後、87組のご遺族は担当学生と共に登壇され、ご遺骨の返還ならびに文部科学大臣からの感謝状の伝達を受けられました。

式典では、受け付けからお見送りまで、ご遺族ごとに1名の学生がご案内役を担当させていただきましたが、式典の合間、そしてホールエントランスでのお見送りまで学生とご遺族が言葉を交わされる姿があちこちで見られ、心あたたまる良い式典となりました。

篤志献体という人生最後の社会貢献を選択いただきました成願会員の皆様ならびに深いご理解とご協力をお示しくださいましたご親族の皆様に、改めまして心からの感謝を申し上げます
なお、式典前には、実行委員の学生9名と当会役員、解剖学教室教職員が一堂に会しての交流会も行われました。
