
遺骨返還式
平成30年12月14日(金)午前10時より、仙台国際センター大ホールにおいて、平成30年度東北大学・東北医科薬科大学合同遺骨返還式が執り行われました。
今年度、返還の対象となりましたご遺骨96体のうち、当日は78体のご遺骨が五十嵐東北大学医学部長、佐々木東北大学歯学部長、福田東北医科薬科大学医学部長の手を介し、文部科学大臣からの感謝状と共にご遺族の元にお返しされました。
ご遺族の皆様におかれましては、ご逝去の日からこの日まで、どれほどの思いで待たれたことでしょう。

実行委員学生との交流会
遺骨返還式は、解剖学実習を終えた東北大学医学部医学科・東北大学歯学部・東北医科薬科大学医学部の2年生、計298名が、直接ご遺族と向き合い、感謝の気持ちをお伝えすることを目的とし、駐車場案内に始まり、受付、ご遺族のエスコート、司会、ご遺骨の包装などあらゆる場面で学生が中心となって運営させていただく式典です。
多忙な学業の合間を縫ってのリハーサルは、必ずしも万端とはいえず、不手際も多々あったかとは思いますが、式典での学生たちの真摯な姿勢は、多くのご遺族に感銘を与えたようでした。
そのようなご遺族の声を、いくつかご紹介いたします。
「クロークでなかなかタグを外せない慣れない手つきさえ微笑ましく、孫のような思いで見守りました」
「白布で包むために遺骨を受け取ってくれた学生さんの指先の冷たさに彼らの緊張が伝わってきて、感動しました」
「ホール出口まで遺骨を抱えてエスコートしてくれ、私たちが車に乗るまで見送ってくれた姿に心打たれました」
「納骨堂に預ける遺骨を最後にもう一度抱かせてほしいと申し出たところ、きちんと袋から出してくれようとした心配りが、とても嬉しかったです」
《心ある医療人に育ってほしい》
白菊会会員のこのような願いが、医学生たちの心に既に芽生えていることを十分に感じることのできた式典でした。